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植物リポフェノール®

 
世界初! 高浸透性の油溶性ポリフェノール
 ~ 植物リポフェノール® ~
Botanical Lipophenol2018.10.18

リポ(Lipo)は脂質のこと。フェノールはポリフェノールのこと。
そこで、サツマイモ数十本から1gしか取れない希少な油溶性ポリフェノールを、植物リポフェノールと名付けました。
植物リポフェノールは皮膚に高浸透する多機能天然原料です。

※※NHK「あさイチ」で”最強の美白成分・・”として紹介されました。


1. 植物リポフェノールの優れた経皮吸収性

人体の細胞約37兆個の細胞膜は脂質で構築されています。
そして、表皮の角質層も脂質で構築されています。
そのため、油溶性の植物リポフェノールは経皮吸収に優れ、細胞・皮膚に浸透して高い生理機能を発揮します。

植物リポフェノールの細胞膜透過性と経皮吸収性


2. 植物リポフェノールの構造と美白作用

サツマイモは子孫を残すために、塊根の周皮をコルク化させて乾燥から身を守ります。
この時、ポリフェノールにパルミチルアルコールなどを結合させて油溶性を高めた植物リポフェノール(カフェ酸パルミチル)を体内で新たに作り出し、サツマイモの水分蒸散を防ぎます。また、コルク層は紫外線から組織を守ることも知られています。
 ※カフェ酸(コーヒー酸):
  コーヒーに多く含まれる。
  カテコール構造をもつため水溶性で強い抗酸化性を示す。

植物リポフェノールを構成しているカフェ酸は、チロシンと構造が類似しており、チロシナーゼの疎水性活性部位に結合します。そのため、メラニン合成を拮抗阻害することが知られています。さらに、植物リポフェノールは経皮吸収性に優れます。つまり、高い美白作用が期待できます。サツマイモが自身の身を守るために作り出した植物リポフェノールは、人にとっても有効な成分です。

植物リポフェノールの構造と名称


3. 植物リポフェノールの由来(基原)はプライミング処理したサツマイモ

サツマイモは、2018年下半期ビューティースーパーフードランキングトップ3にランクイン(日本スーパーフード協会)※1。健康野菜としても日ごろ美味しく食しているサツマイモの塊根ですが、植物自身にとっては繁殖のための重要組織です。
そのため、病原菌など地中での様々なストレスに対抗するための特殊な防御機構が備わっています。
その一つがスベリン(コルク層)形成能で、これは人の角質層と類似した機能をもっています。
すなわち、外部からの水分や菌の侵入を防ぎ、内部からの水分の蒸散を防ぐ、バリアー機能の役割です。このサツマイモのコルク層にリポフェノールが蓄積していることを、当社は世界で初めて発見しました。しかしコルク層は、サツマイモ皮層のみに存在する極めて薄い層であるため、植物リポフェノールの量産化は困難なものでした。そこで、サツマイモの能力を「プライミング」※2により最大限に引き出すことにより、組織全体にコルク層を形成させて植物リポフェノールを量産化することに初めて成功しました1)。
 ※1: 「美白・エイジングケア・保湿」とスキンケアに求める3大要素を持ち合わせている、
    化粧品として使用できる素材に限定
 ※2: プライミング:植物が病害虫や乾燥・加湿などの刺激(プライマー)を受けると、
   様々な抵抗性を示す。一度そのような刺激を受けた植物では、次に同じ刺激を受けた際に、
   前よりも防御応答が強まる現象
 1) 柚木ら, さつまいも由来「リポフェノール」の構造と機能性,
   日本食品科学工学会第65回大会要旨集, p25, 2018


抽出用原料となるサツマイモは、茨城県産のサツマイモを用いました。茨城県は、サツマイモ生産量が全国2位で、名産品である干し芋用としての生産が盛んです。干し芋用のサツマイモを収穫する際には、サイズが小さいため干し芋加工には適さないイモが、畑に大量に放置されます。この未利用資源を活用して植物リポフェノールの生産を行いました。
 当社は、「人と地球をもっと綺麗に、ずっと綺麗に」をミッションに、植物を独特に活用した、環境に優しい化粧品の製品開発を行っています。


4. プライミング処理されたサツマイモは抗酸化性が大幅にUP

美容スーパーフードでもあるサツマイモ。主に周皮にはアントシアニンやクロロゲン酸などの水溶性ポリフェノールが含まれますが、果肉部には抗酸化成分はほとんど含まれていません。プライミング処理によりサツマイモ全体をコルク化することにより、周皮だけなく、果肉部で大幅に抗酸化性がUPしました。それに伴い、植物リポフェノールが大幅に増加していることが分かりました。このサツマイモから植物リポフェノールを抽出して、化粧品原料化しました。


5. 有効性情報と期待される効果

 

有効性情報
・ラジカル消去
・スーパーオキシド消去
・過酸化脂質生成抑制
・過酸化水素消去
・メラニン産生抑制
・チロシナーゼ阻害
・炎症関連遺伝子発現抑制
・メラニン産生遺伝子発現抑制
・抗腫瘍3)
・抗アルツハイマー4)
 

期待される効果
・抗酸化
・抗光老化
・抗炎症
・美白
・しわたるみ改善
・保湿
・細胞内抗酸化
・解毒
・抗がん
・抗認知症
 

3) B Jayaprakasam et al. J Agric Food Chem. 54 5375-81 (2006)
4) H Kondo et al. Biotechnol Appl Biochem. 61 401-7 (2014)
 


6. 植物リポフェノールの美白作用 -B16メラノーマ細胞-

①メラニン産生量、合成酵素活性
<試験方法>
B16メラノーマ細胞を24時間培養。その後、αMSH(メラノサイト刺激ホルモン)および植物リポフェノール含有DMEMを加え72時間培養 (陰性対照にはDMSO、比較品にβアルブチンを使用)
  1) 培養後、細胞数を測定、メラニン可溶化後、画像を撮影
  2) 培養後、細胞生存率を測定。L-DOPAを添加、37℃60分間反応後、チロシナーゼ活性を測定

<結果と考察>
αMSH刺激B16細胞において、植物リポフェノールは濃度依存的にメラニン産生を抑制しました。また、メラニン合成の重要な酵素であるチロシナーゼの活性を抑制し、これは同じ有効成分濃度のアルブチンよりも高い活性であることが示されました。


②メラニン合成関連遺伝子
<試験方法>
B16メラノーマ細胞を24時間培養。その後、αMSHおよび植物リポフェノール含有DMEMを加え48時間培養(陰性対照にはDMSO、比較品にβアルブチンを使用)その後、RNA抽出よびcDNA合成。cDNAを用いてRT-qPCR

<結果と考察>
αMSH刺激B16細胞において、植物リポフェノールはチロシナーゼ遺伝子の発現、ならびに転写因子MITF遺伝子の発現を抑制し、これらは同じ有効成分濃度のアルブチンよりも高い活性であることが示されました。チロシナーゼはメラニン合成の律速酵素、Mitfは色素細胞特異的転写因子で、メラノサイトの発生分化のマスター制御因子です。メラニン色素沈着に関わるPmel17も抑制しました。


7. 植物リポフェノールの抗炎症(美白関連)作用 -ヒト表皮角化細胞-

<試験方法>
ヒト表皮角化細胞を24時間培養。その後、植物リポフェノール含有DMEMを加え48時間培養(陰性対照にはDMSOを使用)。RNA抽出よびcDNA合成。cDNAを用いてRT-qPCR

<遺伝子の特徴>
SCF(Stem cell factor: 幹細胞増殖因子)
紫外線などの刺激により表皮細胞から産生され、メラノサイトを活性化させる因子。SCFの刺激を受けた色素細胞はメラニンを合成します。過剰に作り出されるとシミの原因となります。
IL1A(Interleukin-1α: インターロイキン-1α)
表皮細胞から産生される炎症性サイトカイン。産生されたIL-1αは色素細胞を刺激し、メラニン産生を促進します。紫外線などの影響で増加し、シミ形成の原因となります。
COX2(Cyclooxygenase-2: シクロオキシゲナーゼ-2)
炎症性サイトカインであるプロスタグランジンE2(Prostaglandin E2:PGE2)を作るための酵素。紫外線などの影響により表皮細胞でCOX2が増加し、PGE2が過剰に作り出されます。このPGE2が色素細胞を刺激して、メラニン産生を促進します。
PAR-2(Protease-activated receptor-2: プロテアーゼ受容体)
メラノサイトから表皮細胞へのメラニンの移行に関わり、表皮細胞内にメラニンを貯留させてしまうタンパク質。紫外線や炎症によって増加し、表皮細胞が過剰にメラニンを抱え込むとシミの原因となります。

<結果と考察>
植物リポフェノールは、ヒト表皮角化細胞において炎症関連タンパク質をコードする、幹細胞増殖因子(SCF)、シクロオキシゲナーゼ-2(COX2)、インターロイキン-1α(IL1A)、ならびにプロテアーゼ活性化受容体(PAR2)の遺伝子発現を抑制しました。
 紫外線などによって発生する活性酸素種(Reactive Oxygen Species, ROS)は、表皮細胞の様々な“遺伝子スイッチ”を入れ、SCF、COX2、IL1Aなどの炎症性のタンパク質の産生が促進されます。また、紫外線や炎症はPAR2も増加させ、表皮細胞が過剰にメラニンを抱え込む原因となります。植物リポフェノールには、これらの炎症因子を抑制することによる美白効果が期待できます。


8. 植物リポフェノールの抗酸化作用

<試験方法>
過酸化脂質抑制試験:リノール酸が酸化してできる共役ジエンを測定、スーパーオキシド消去試験:キサンチンオキシダーゼ系により生じるO2-消去能を測定、ラジカル消去試験:DPPHラジカルの消去能を測定、H2O2消去試験:過酸化水素から生じる・OHラジカル消去能を測定

<結果と考察>
植物リポフェノールは、1μg/mLの有効成分濃度で高い過酸化脂質抑制効果を示しました。また、0.1μg/mLという低濃度でラジカル消去活性と過酸化水素消去活性が認められました。植物リポフェノールは皮膚へと浸透し、紫外線暴露により生じるROSを消去することにより光老化抑制効果が期待できます。また、過酸化脂質の生成を抑制することにより、過脂化メラニンの産生を抑え、皮膚のターンオーバーを正常化することによる、美白効果も期待できます。


9. 植物リポフェノールのヒアルロン酸産生能活性化作用

<試験方法>
真皮線維芽細胞を24時間培養。その後、植物リポフェノール含有DMEMを加え24時間培養(陰性対照にはDMSOを使用)。RNA抽出よびcDNA合成。cDNAを用いてRT-qPCR(ヒト表皮角化細胞と同様)

<結果と考察>
植物リポフェノールは線維芽細胞のヒアルロン酸合成酵素遺伝子の発現を濃度依存的に促進させました。これにより、真皮ヒアルロン酸が増加し、真皮中の水分が保持され、肌にハリを与えシワの形成を抑えることが期待できます。また、HAS1とHAS2は表皮幹細胞膜に存在するHAS3よりも高分子のヒアルロン酸を産生します。 表皮でのヒアルロン酸合成を担うHAS3の発現も0.5μg/mL以上の濃度で促進されました。これにより、表皮中のヒアルロン酸量が増加し、角層の保湿機能が維持されます。


10. 植物リポフェノールは美白作用において複数の作用点をもつ -まとめ-

 
sdg_icon_09_jaリポフェノールは美白において複数の作用点をもつことが分かりました。
①ROSの消去、②炎症抑制によるROSの産生抑制、③脂質過酸化防止による肌のターンオーバー改善、④過脂化メラニン産生抑制、⑤メラニン移送タンパク質PAR2の発現抑制、 ⑥メラノサイト刺激性の炎症関連タンパク質(SCF, IL1A, COX2)の発現抑制、⑦チロシナーゼ酵素の活性と遺伝子発現の抑制、⑧メラニン合成のマスター転写因子MITFの発現抑制、などが挙げられます。一部試験においては、美白成分であるアルブチンよりも高い活性を示しました。
また、生体内抗酸化酵素や解毒酵素の発現を制御している転写因子Nrf2は、カテコール構造により活性化することが知られています。つまり、カテコール構造をもつリポフェノールがNrf2を活性化し、生体自身の酸化ストレス抑制機構を高めることによりROSの産生を抑制していることも考えられます。
これらの効果が、リポフェノールの皮膚浸透性の高さにより高次に発現することが期待されます。


11. 国産植物にこだわる化粧品OEM会社が発明した世界初の植物原料

植物と人は生物学的に大きく異なり、植物成分の生体親和性は必ずしも高いとは言えません。サティス製薬は、植物を独特に活用し、植物成分のバイオアベイラビリティを向上させる研究を鋭意進めており、植物リポフェノールもその成果の一つです。


12. 製品情報

原料情報
・主に茨城県産のさつまいも塊根を使用
・表示名称:さつまいも根エキス
・INCI名: Ipomoea Batatas Root Extract
・中文名称:甘薯(IPOMOEA BATATAS)根提取物
・剤型:オリーブオイル溶解物

安全性情報
・24時間閉塞パッチテスト:刺激性なし
・SIRC細胞を用いた眼刺激性試験:刺激性なし
・ROSアッセイによる光毒性試験:陰性



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