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プロテオグリカンSP

 
注目の保湿エイジングケア成分
FGP  青森県産のサメ軟骨由来「プロテオグリカン」2019.03.20

海洋資源の保全と調和から生まれた青森県産アブラツノザメ軟骨由来「高精製プロテオグリカン」
コラーゲンのハリ弾力とヒアルロン酸の保湿力を併せもつ“第3の美容成分”


1. プロテオグリカンとは

プロテオグリカンは、ヒアルロン酸やコラーゲンに次ぐ“第3の保湿成分”と言われており、コアタンパク質にコンドロイチン硫酸等のグリコサミノグリカンと呼ばれる糖鎖が共有結合した糖タンパク質です。

細胞外マトリックスの主要構成成分の一つとして、皮膚や軟骨など体内に広く分布しています。主にコラーゲンが肌のハリ・弾力を支え、ヒアルロン酸は潤いを保つ役割がありますが、プロテオグリカンは両方の働きを持つのが特徴です。

プロテオグリカンに含まれる多数のグリコサミノグリカン鎖は、スポンジのように水を柔軟に保持しながら、衝撃への耐性や弾性といった機能を担っています。ヒト試験では、保湿作用や抗シワ作用、たるみ改善作用といった美肌効果が確認されています。また、細胞試験では、ヒアルロン酸やコラーゲンの産生促進、EGF様作用(表皮細胞増殖促進作用)が確認されており、プロテオグリカンがコラーゲンやヒアルロン酸の“司令塔”のような役割を果たし、皮膚や骨・関節といった組織の正常な代謝を促進するのではないかと考えられています※1。

ヒアルロン酸とは異なるポテンシャルを秘めているプロテオグリカンSPは、皮膚の水分量が高まる保湿成分としてだけでなく、肌のたるみ、しわなどを改善するエイジングケア成分としても期待されます。
※1:「作用機序解明が進むプロテオグリカン 今後の重点テーマは臨床応用、弘前大」


2. サメ軟骨由来プロテオグリカン

プロテオグリカンSPは、軟骨に多く含まれているⅡ型コラーゲンなど余分な成分を抽出工程で除去して、精製度を高めた品質設計になっています。これにより、プロテオグリカンが持つ機能性を余すことなく発揮するだけでなく、プロテオグリカン自体の化粧品中における安定性、ならびに安全性の高い商品開発が可能となります。


3. 有効性情報と期待される効果

 

有効性情報
・保湿
・コラーゲン保護     
・コラーゲン産生
・ヒアルロン酸保護
・ヒアルロン酸産生
・EGF様効果*
 

期待される効果
・潤い
・抗老化      
・はり改善
・抗炎症
・しわたるみ改善

*藤田他, サケ鼻軟骨プロテオグリカンのEGF様活性, 生化学, 2007
 


4. プロテオグリカンSPのコラーゲン産生促進作用 ー真皮線維芽細胞ー

<試験方法>
真皮線維芽細胞を24時間培養。その後、プロテオグリカンSP含有
DMEMを加え24時間培養。ELISAで定量
試験濃度:1, 10μg/mL

<結果と考察>
プロテオグリカンSPは1~10ppmという低濃度で真皮線維芽細胞のコラーゲン産生量を増加させました。
真皮の乾燥重量の約70%はコラーゲンであり、これは真皮中に存在している線維芽細胞により合成されています。力学的な強度と弾力性により、肌にハリや弾力を与えています。プロテオグリカンSPには、皮膚のしわ・たるみの改善効果が期待できます。


5. プロテオグリカンSPのヒアルロン酸保護作用 ーin vitroー

<試験方法>
ヒアルロニダーゼと検体を反応させ、活性化処理後、ヒアルロン酸を添加。
生成するN-アセチル-D-グルコサミンのエールリッヒ反応に基づく呈色反応を吸光度測定(570nm)
試験濃度: 10, 100μg/mL

<結果と考察>
プロテオグリカンSPは、10ppmの濃度において非常に高いヒアルロニダーゼ阻害活性を示しました。
ヒアルロニダーゼは肌の水分保持に重要なヒアルロン酸を分解する酵素です。炎症によって真皮線維芽細胞で増加し、肌の柔軟性や水分保持能を低下さ、しわやたるみの原因となります。プロテオグリカンSPには、ヒアルロン酸を保護することによる抗老化作用が期待できます。


6. 製品情報

原料情報
・青森県近海で獲れるアブラツノザメの軟骨
・表示名称:水溶性プロテオグリカン
・INCI名: SOLUBLE PROTEOGLYCAN
・中文名称:可溶性蛋白多糖

安全性情報
・24時間閉塞パッチテスト:刺激性なし
・ROSアッセイによる光毒性試験:陰性


7. アブラツノザメを選んだ理由

素材供給元の田向商店は、青森県でサメを専門に水産加工を行うサメのスペシャリストであり、鮮魚の卸販売、サメ肉加工に加え、未利用部位を有効活用したサメ軟骨サプリメントの販売や肝油を配合した食品の開発、減塩による健康増進を目的とした水産物原料ダシ製品さめ節の開発等を行っています。また、青森県沖のアブラツノザメから開発したプロテオグリカンを使って、弘前・津軽圏のヘルス&ビューティー産業クラスターの形成・拡大を目的とした『青森県プロテオグリカンプロジェクト』にも参画しており、伝統的サメ産業の持続と地域活性化に貢献しています。

今回開発した化粧品原料「プロテオグリカンSP」は、青森県沖で獲れるアブラツノザメのサメ軟骨から誕生しています。プロテオグリカンは様々な魚類の軟骨内に含有されてますが、当社は持続可能(サスティナブル)な社会の観点から、田向商店が取り扱うアブラツノザメを原料として選定しました。田向商店が取り扱うアブラツノザメの多くは、水産資源と海に優しい漁業を応援する制度である『マリン・エコラベル・ジャパン』の認証を取得しています※2。森林を保全するのと同様に、海洋資源においても人が知恵と手間を惜しまず、計画的に資源を管理して生産・活用を行うことが持続可能な社会につながります。

サティス製薬は、日本全国の天然素材から化粧品原料を開発し、品質と情報で付加価値を高め、地域を活性化させる『ふるさと元気プロジェクト』を行っています。環境負荷への配慮にも強い関心を抱いており、人間と自然に優しい製品の開発を目指しています。

※2:2019年3月時点


8. ふるさと元気プロジェクト(FGP)

FGPの目指す化粧品のバリューチェーン

地域水産品(未利用部位)の高度利用品の価値(バリュー)に
  ①化粧品OEM会社の有する技術力
  ②化粧品販売メーカーの企画販売力
  ③消費者の評価
 などが加わることにより、一次産品の価値が連鎖的に高まります。
 消費者は、化粧品製品と産地に共感を覚え、
 産地への共感は、SNSによる拡散、一次産品の購買行動、観光など、地域振興へとつながります。
化粧品により「青森県産アブラツノザメ」に付与された新しいバリューが、生産者にフィードバックされます。



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