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プリンセスリーフエキス

 
ふるさと元気プロジェクト [医薬部外品表示名称:モモ葉エキス]
              ※油溶性モモ葉エキスも

国内最高峰、「皇室献上桃の葉」  
 ~ プリンセスリーフエキス ~2019.05.28

阿武隈川がもたらした肥沃な大地が育んだ白桃
桑折町産の品種「あかつき」は国内最高峰で25年連続の皇室献上桃※
その有機栽培の桃は葉まで甘い
チロシナーゼの抑制とともにシミの発生原因である肌の初期炎症を抑制

※2018年時点

FGP: ふるさと元気プロジェクト


1. 桃の葉とは

バラ科モモ属、学名「PRUNUS PERSICA」
桃の原産国は中国。桃は多くの実をつけることから、桃の字に“兆”が宛がわれ、「生命力」を表すとされています。また、中国では桃は仙木・仙果(神仙に力を与える樹木・果実の意)と呼ばれ、昔から邪気を祓い不老長寿を与える植物として親しまれています。果実は食用で、種にも薬効があるとされ漢方では桃仁として用いられています。桃の葉にも薬効があり、あせもや湿疹の改善に用いられ、排膿、抗炎症作用があるとされます。古くから民間で浴用として風呂に入れて用いられてきたり、赤ちゃんのオムツカブレ、あせも、ただれ、かゆみ止め、湿疹予防などを効能として桃の葉を用いたベビー用の水性ローションが市販されています

産地
福島県桑折町(こおりまち)は阿武隈川流域に位置し、寒暖の差が激しい盆地で、きれいな水と肥沃な土に恵まれ、桃の栽培に適した土地です。

そこで生産される白桃の「あかつき」は、品質の高さから国内最高峰といわれ、毎年皇室へ献上されています。2018年6月には25年連続の皇室献上を実現しました。桃の葉にもほのかに甘みが感じられ、食品用としての開発も進んでいます。開花期の桑折町は満開の桃の花でまさに「桃源郷」です。


2. 有効性情報と期待される効果

 

有効性情報
・ラジカル消去
・炎症関連遺伝子発現抑制
・チロシナーゼ活性抑制
・線維芽細胞賦活
・コラーゲン産生促進
・収れん
 

期待される効果
・抗酸化
・抗光老化
・抗炎症
・美白
・しわたるみ改善
・皮脂毛穴ケア
 

 


3. 桃の葉エキスに含まれる有効成分

桃の葉エキスをLC-PDAおよびLC-MSで分析すると、主に以下の有効成分が確認されました。

有機酸
グルコン酸、キナ酸、リンゴ酸など
アミノ酸
プロリン、グルタミン酸、GABAなど
ポリフェノール
ルテオリングルコシド、ケルセチングルコシド、クロロゲン酸など

有機酸類には、ピーリング効果やターンオーバー改善効果が期待できます。
プロリンには、表皮細胞賦活作用、コラーゲン合成促進作用、角質層保湿作用などが期待できます。GABAにはコラーゲン産生促進とヒアルロン酸産生促進作用があるとされています。
ポリフェノールとしては、比較的低分子のルテオリン、ケルセチン配糖体、クロロゲン酸(カフェオイルキナ酸)が含まれ、これらはすべてジフェニル構造(カテコール)を有するラジカル捕捉能の高い成分であることが知られています1)。
また、クロロゲン酸はチロシナーゼを阻害する美白成分としても知られています2)。

1) 本田沙理、増田俊哉 53(7) 442-8 (2015)
ポリフェノール、化学反応を基盤とする機能性物質
2) Effect of chlorogenic acid on melanogenesis of B16 melanoma cells.
Li HR et al. Molecules. 19 12940-8 (2014)


4. 桃の葉エキスの抗炎症関連の美白作用 -ヒト表皮角化細胞-

<試験方法>
ヒト表皮角化細胞を24時間培養。その後、桃の葉エキス含有DMEMを加え48時間培養。RNA抽出よびcDNA合成、cDNAを用いてRT-qPCR
試験濃度: 1, 10, 100μg/mL

<遺伝子の特徴>
IL1A(Interleukin-1α: インターロイキン-1α)
表皮細胞から産生される炎症性サイトカイン。産生されたIL1Aは色素細胞を刺激し、メラニン産生を促進します。紫外線などの影響で増加し、シミ形成の原因となります。

<結果と考察>
桃の葉エキスは、ヒト表皮角化細胞において、IL1Aの遺伝子発現を抑制しました。
紫外線などによって発生するROSは表皮細胞の様々な“遺伝子スイッチ”を入れ、インターロイキン-1αなどの炎症性タンパク質の産生が促進されます。IL1Aは、EDN-1、SCF産生を高めることを通じてチロシナーゼ活性を高めます。
桃の葉エキスには、炎症性因子を抑制することにより美白効果が期待できます。


5. 桃の葉エキスの美白作用 −in vitro−

<試験方法>
チロシナーゼ活性阻害試験:メラニン合成酵素チロシナーゼに対する阻害効果を、ドーパからドーパクロームの酵素生成物の量で測定
試験濃度:25, 50μg/mL

<結果と考察>
桃の葉エキスはチロシナーゼ活性を阻害しました。
チロシナーゼはメラニン産生に必須の酵素です。紫外線などの影響で活性化し、色素細胞中でチロシンというアミノ酸から段階を経てメラニンになる際に作用します。シミなど色素沈着のある肌で活性化しています。


6. 桃の葉エキスの細胞賦活作用 -真皮線維芽細胞-

<試験方法>
真皮線維芽細胞を24時間培養。その後、桃の葉エキス含有EMEMを加え48時間培養し、細胞数をMTT還元法でカウント
試験濃度:1, 10, 100μg/mL

<結果と考察>
桃の葉エキスは線維芽細胞を賦活しました。
細胞賦活とは、正常細胞の増殖が活発になることを意味しています。
線維芽細胞は、真皮層においてコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸を作り出す細胞です。
加齢とともに、細胞の増殖速度が落ち、細胞から作りだされる成分も少なくなってしまいます。
桃の葉エキスは細胞を元気にし、細胞の物質生産を促進させることにより、しわ・たるみ改善効果が期待できます。


7. 桃の葉エキスのコラーゲン産生促進作用 -真皮線維芽細胞-

<試験方法>
真皮線維芽細胞を24時間培養。その後、桃の葉エキス含有EMEMを加え24時間培養し、ELISAで定量
試験濃度:1, 10, 100μg/mL

<結果と考察>
桃の葉エキスは、真皮線維芽細胞においてコラーゲン産生量を増加させました。
真皮の乾燥重量の約70%はコラーゲンであり、これは真皮中に存在している線維芽細胞により合成されています。力学的な強度と若干の弾力性により、肌に弾力やハリを与えています。
桃の葉エキスには、コラーゲン合成を活性化させることによる、皮膚のしわ・たるみの改善効果が期待できます。


8. 桃の葉エキスの抗酸化作用

<試験方法>
ラジカル消去試験:DPPHラジカルの消去能を測定 試験濃度:10, 100μg/mL
ヒドロキシラジカル消去試験:
ヒドロキシラジカル開始剤とフェントン試薬による蛍光プローブの酸化による消光を測定
HORAC (Hydroxyl Radical Antioxidant Capacity): mmol GAE/L

<結果と考察>
桃の葉エキスはDPPHラジカル消去活性を示しました。DPPHラジカルの消去作用によって抗酸化活性の指標とすることができます。また、桃の葉エキスはHORAC値で示されるヒドロキシラジカル消去(没食子酸相当量:GAE)において高い活性を示しました。これは、タンニンが多くて抗酸化力の強い栗の渋皮や柑橘ポリフェノールの豊富なユズよりも高い活性であることが分かりました。
酸化はコラーゲンの分解や架橋形成、炎症反応にもつながり、しわ、たるみ、しみの原因となり、皮膚老化の一番の原因とも言われています。桃の葉エキスは紫外線暴露により生じるROSを消去することにより光老化抑制効果が期待できます。


9. 製品情報

原料情報
・福島県桑折町産の桃の葉を使用
・表示名称:モモ葉エキス
・INCI名: PRUNUS PERSICA (PEACH) LEAF EXTRACT
・中文名称:桃(PRUNUS PERSICA)叶提取物

安全性情報
・24時間閉塞パッチテスト:刺激性なし
・SIRC細胞を用いた眼刺激性試験:刺激性なし
・ROSアッセイによる光毒性試験:陰性


10. ふるさと元気プロジェクト(FGP)

FGPの目指す化粧品のバリューチェーン

25年連続の皇室献上桃(2018年時点)

このような、地域農産品(一次産品)のもつ固有の価値(バリュー)に
  ①化粧品OEM会社の有する技術力
  ②化粧品販売メーカーの企画販売力
  ③消費者の評価 
 などが加わることにより、一次産品の価値が連鎖的に高まります。
 消費者は、化粧品製品と産地に共感を覚え、
 産地への共感は、SNSによる拡散、一次産品の購買行動、観光など、地域振興へとつながります。
 化粧品により「桑折町の皇室献上桃」に付与された新しいバリューが、生産者と地域にフィードバックされます。



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