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美酒爛漫の米ぬか発酵エキス

 
江戸から受け継がれる美容素材「米ぬか」を
現代の発酵技術で高性能化
  ~美酒爛漫の米ぬか発酵エキス~2019.06.05

酒造において必ず副生する高品質な米ぬか
乳酸菌発酵が引き出したマルチユーティリティー性能
通常の米ぬかエキスでは実現できない美白エイジングケア原料

FGP: ふるさと元気プロジェクト


1. 秋田銘醸「美酒爛漫」とは

イネ科イネ属の果実である籾(もみ)から、籾殻(もみがら)を除いたものを玄米といい、玄米から糠(ぬか、Rice bran)を除いたものが精白米、学名「Oryza sativa」
 「米の秋田は酒の国」とも謳われる秋田県。『あきたこまち』を原料米として造られた秋田の地酒「美酒爛漫」の製造を手がける秋田銘醸株式会社は、大正11年から続く秋田県湯沢市に蔵を構える酒造メーカーで、生産量、出荷量ともに東北ではトップクラスです。主力商品の美酒爛漫は全国新酒鑑評会で金賞を受賞するほどの高い評価を受けています。古くからの伝統を継承した5人の杜氏を中心に伝統的酒造を行う一方、杜氏の腕や勘だけに頼らない科学的な分析を行う研究部署を独自に有する先進的な酒造メーカーです。

米ぬか発酵エキス
米ぬかとは、玄米外層側から30%程の部分のことを指します。米ぬかは外側から、果皮、種皮、糊粉層と別れています。米ぬかには、良質な油脂、タンパク質、ビタミン、食物繊維などの機能性成分が豊富に含まれています。
 秋田銘醸は、美酒爛漫の酒造工程中に大量に廃棄処分されていた米ぬかの応用研究を行い、平成16年には秋田県総合食品センターとの共同技術により「米ぬか発酵液」を開発しました。当社はその「米ぬか発酵液」を化粧品原料として新たな可能性を広げられないかと考え、同社と共同研究を進めてきました。
 これは植物性乳酸菌(Lactobacillus)で発酵させたもので、乳酸菌の力により乳酸のほか、GABAを豊富に含んだ発酵液になります。当社は、米ぬかという江戸時代から受け継がれるメジャーな美容素材でありながら、美白作用、細胞賦活作用、コラーゲン産生促進作用、抗酸化作用といった、単一原料としては珍しい多機能性を有する「美酒爛漫米ぬか発酵エキス」の開発に成功しました。


2. 美酒爛漫米ぬか発酵エキスはGABA高含有

植物性乳酸菌で発酵させた、美酒爛漫米ぬか発酵エキスにはγ-アミノ酪酸(GABA)と乳酸が豊富に含まれています。乳酸は肌を弱酸性に保ち、肌のターンオーバー改善や皮膚有害細菌の繁殖抑制などの効果が期待できる成分です。
GABAは、体内でグルタミン酸デカルボキシラーゼによりL-グルタミン酸から合成される物質です。GABAは中枢神経系における神経伝達物質の一つで、精神の抑制系(リラックス)に作用することが知られています。機能性表示食品にも利用され、ますます注目されている成分です。
 一方、皮膚内因性のGABAが皮膚機能の調節に重要な役割をもつことが分かっています1)。そのため、GABAの化粧品原料としての有効性については、真皮の細胞賦活作用、コラーゲン産生促進作用、角層のターンオーバー改善、保湿作用など、徐々に明らかにされつつあります2,3,4)。

1) Ito K et al. Biochim Biophys Acta. 1770 291-6 (2007)
GABA-synthesizing enzyme, GAD67, from dermal fibroblasts: evidence for a new skin function.
2) Uehara E et al. Biosci Biotechnol Biochem. 81 376-9 (2017)
Effects of GABA on the expression of type I collagen gene in normal human dermal fibroblasts.
3) Fragrance Journal 34(12) 46-52 (2006)
4) 生化学 75(8) p1078 (2003)


3. 有効性情報と期待される効果

 

有効性情報
・ラジカル消去
・過酸化脂質生成抑制
・隠れジミ抑制
・肌メラニン量低減
・チロシナーゼ阻害
・多重剥離改善
・細胞賦活
・コラーゲン産生促進
 

期待される効果
・抗酸化
・抗光老化
・美白
・ターンオーバー改善
・しわたるみ改善
 

 


4. 美酒爛漫米ぬか発酵エキスの美白作用 -ヒト試験-

<試験方法>
被験者3名の右頬と左頬に1 ヵ月間、朝晩洗顔後にそれぞれ以下の検体を塗布

① 5%美酒爛漫米ぬか発酵エキス配合ローション(右頬)
② 5%米ぬかエキス配合ローション(左頬、比較品)

測定部位を洗顔後、一定条件の測定室(21±2℃、湿度50±5%)にて20 分間肌を馴化。その後、顔画像解析装置VISIA(インテグラル社製)を用いて肌状態を測定。カラー撮影による肌表面のシミとメラニン(茶色シミ)、UV写真撮影による紫外線シミ(隠れジミ)を解析。肌メラニン量はメグザメーター(CK社製)で測定

1)シミ(皮膚表面に沈着するすべての色素)

美酒爛漫米ぬか発酵エキス配合ローション塗布において、シミ個数の減少傾向が認められましたたが、シミスコアは増加傾向にありました。スコアは、測定範囲を100%としたときのシミの面積と濃度をデータ化したものです。

2)茶色のシミ(皮膚表面のメラニン)

美酒爛漫米ぬか発酵エキス配合ローション塗布において、全ての被験者にシミ個数の減少傾向が認められました。コメヌカ発酵エキス配合ローション塗布においては、全ての被験者においてシミ個数の増加傾向が認められました。以上の結果より、美酒爛漫米ぬか発酵エキスは、比較に用いたコメヌカ発酵エキスに比べ、表皮の表層・深部の両方の隠れジミに対して減少効果があることが示唆されました。

3)隠れジミ(UV写真撮影による紫外線シミ)

美酒爛漫米ぬか発酵エキス配合ローション塗布において、シミ個数およびシミスコアの減少傾向が認められました。

基底層に存在する色素細胞の中で、チロシンというアミノ酸が、ロシナーゼと呼ばれる酸化酵素と反応し、メラニンが生成されます。生成されたメラニンは、同じく基底層から生まれる角質細胞(ケラチノサイト)の中に拡散し、表皮のターンオーバーによって通常約2週間かけて徐々に表面に押し上げられ、垢として角質細胞とともに排出されます。しかし、紫外線などの外部刺激により色素細胞が過剰なメラニンを産生したり、炎症状態が持続したり、肌のターンオーバーの乱れにより角化細胞が排出できなくなることなどで、シミが形成されます。

シミにはいくつか種類がありますが、その中で隠れジミとは、とくに肉眼では発見できない将来的なシミの予備軍のことです。隠れジミを放置しておくと、いずれシミとなります。隠れジミを予防することによって、シミ減少効果が期待できます。
美酒爛漫米ぬか発酵エキスには、メラニンによる茶色シミと隠れジミの発生を抑える効果が期待できます。

4)肌メラニン量

美酒爛漫米ぬか発酵エキス配合ローション塗布において、被験者の肌メラニン量の減少傾向が認められ、これは比較品よりも顕著な効果でした。


5. 美酒爛漫米ぬか発酵エキスの肌荒れ改善作用 -テープストリッピングによる角層診断-

<試験方法>
前項と同様の被験者から、エキス塗布前後の頬部の角層をテープストリッピングにより採取。採取したテープをスライドグラスに貼り付けた後、セロテープの接着剤を除去し、スライドグラスを乾燥。ブリリアントグリーン・ゲンチアナバイオレット水溶液で染色後、重層剥離率および有核細胞率を解析

<結果と考察>
重層剥離率は美酒爛漫米ぬか発酵エキス配合ローション塗付において減少傾向が認められたのに対し、コメヌカエキス配合ローション塗布においては増加傾向が認められました。有核細胞率においては、コメヌカ発酵エキスス配合ローション塗布した場合のみ、増加傾向が認められました。以上の結果より美酒爛漫の米ぬか発酵エキスは、表皮細胞のターンオーバーを正常に近づけ、重層剥離を減少させる効果があることが示唆されました。

■皮膚のターンオーバーの正常化
健康な肌では、基底層で作られた角質細胞は約2週間かけて角層まで上昇します。その後、角質細胞としての役目を終え、垢として剥離するまでに約2週間かかります。これが、正常な表皮のターンオーバーと言われています。しかし、加齢とともに皮膚生理機能が低下し、ターンオーバーは遅れがちになります。ターンオーバーが遅れると、角質細胞が皮膚表面により長くとどまることになります。このことにより、皮膚の表面がざらついたり、滑らかさや艶を失ってくすんで見えるようになります。遅くなったターンオーバーを正常な速度にし、重層剥離を減らすことが、皮膚の恒常性維持には非常に重要なことです。
このターンオーバーの停滞は、重層剥離という形で測定できます。通常テープストリッピングにより表皮をはがすと、通常一層の表皮細胞が剥がれます。ところが、ターンオーバーが停滞し、古い角質が表皮に残った状態では、テープによって細胞が重なって剥がれます。これを多重剥離といいます。


6. 美酒爛漫米ぬか発酵エキスの美白作用 -in vitro-

<試験方法>
チロシナーゼ活性阻害試験:メラニン合成酵素チロシナーゼに対する阻害効果を、ドーパからドーパクロームの酵素生成物の量で測定
試験濃度:50, 100, 200μg/mL

<結果と考察>
美酒爛漫米ぬか発酵エキスはチロシナーゼ活性を阻害しました。チロシナーゼはメラニン産生に必須の酵素です。紫外線などの影響で活性化し、色素細胞中でチロシンというアミノ酸から段階を経てメラニンになる際に作用します。シミなど色素沈着のある肌で活性化しています。


7. 美酒爛漫米ぬか発酵エキスの細胞賦活作用 -真皮線維芽細胞-

<試験方法>
真皮線維芽細胞を24時間培養。その後、美酒爛漫米ぬか発酵エキス含有EMEMを加え48時間培養し、細胞数をMTT還元法でカウント
試験濃度:12, 111, 333μg/mL

<結果と考察>
美酒爛漫米ぬか発酵エキスは線維芽細胞を賦活しました。細胞賦活とは、正常細胞の増殖が活発になることを意味しています。線維芽細胞は、真皮層においてコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸を作り出す細胞です。加齢とともに、細胞の増殖速度が落ち、細胞から作りだされる成分も少なくなってしまいます。美酒爛漫米ぬか発酵エキスは細胞を元気にし、細胞の物質生産を促進させることにより、しわ・たるみ改善効果が期待できます。


8. 美酒爛漫米ぬか発酵エキスのコラーゲン産生促進作用 -真皮線維芽細胞-

<試験方法>
真皮線維芽細胞を24時間培養。その後、美酒爛漫米ぬか発酵エキス含有EMEMを加え24時間培養し、ELISAで定量
試験濃度:10, 100μg/mL

<結果と考察>
美酒爛漫米ぬか発酵エキスは線維芽細胞のコラーゲン産生量を増加させました。これにより、皮膚のしわ・たるみの改善が期待できます。


9. 美酒爛漫米ぬか発酵エキスの抗酸化作用

<試験方法>
ラジカル消去試験:DPPHラジカルの消去能を測定 
過酸化脂質生成抑制試験:リノール酸が酸化してできる共役ジエンを測定
試験濃度:1, 10, 100μg/mL

<結果と考察>
美酒爛漫米ぬか発酵エキスはラジカル消去活性と過酸化脂質生成抑制活性を示しました。酸化はコラーゲンの分解や架橋形成、炎症反応にもつながり、しわ、たるみ、しみの原因となり、皮膚老化の一番の原因とも言われています。DPPHラジカルの消去作用によって抗酸化活性の指標とすることができます。美酒爛漫米ぬか発酵エキスは紫外線暴露により生じるROSを消去することにより光老化抑制効果が期待できます。


10. 製品情報

原料情報
・秋田銘醸が米ぬかを乳酸菌発酵させて製造した発酵液を使用
・表示名称:乳酸桿菌/コメヌカ発酵液
・INCI名: LACTOBACILLUS / RICE BRAN FERMENT FILTRATE
・中文名称:なし

安全性情報
・24時間閉塞パッチテスト:刺激性なし
・SIRC細胞を用いた眼刺激性試験:刺激性なし
・ROSアッセイによる光毒性試験:陰性



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