お問い合せはこちらから

食用花 金仙花エキス

 
ふるさと元気プロジェクト [医薬部外品表示名称:トウキンセンカエキス]
              ※油溶性トウキンセンカエキスも

花に秘められた伝統の効能
  ~食用花 金仙花エキス~2019.06.21

花のように美しくなりたい
メディカルハーブとして世界中で利用されてきたキンセンカ(カレンデュラ)
日本の花の町、南房総市の無農薬食用花
特有のフラボノイドを含有する水溶性エキス


1. 食用花キンセンカとは

キク科キンセンカ属、学名「Calendula officinalis」
 トウキンセンカの花で、無農薬栽培されているので食用となります。カレンデュラ、ポットマリーゴールドの名称でも有名です。カレンデュラという学名は、花を毎月の初めに楽しめることができるほど開花期が長いことから、ラテン語のCalendae(月の1日目)に由来しており、カレンダーの語源にもなっています。

 本来、キンセンカはカレンデュラ・アルウェンシスにつけられた名称ですが、日本ではカレンデュラ・オフィシナリスも一般にキンセンカと言われています。これを区別するため、カレンデュラ・オフィシナリスを「トウキンセンカ」、アルウェンシスを「ホンキンセンカ」と呼ぶこともあります。

 食用花はエディブルフラワーとよばれ、西欧ではスパイス、ハーブのように用いられ、料理に彩りを添えてきた長い歴史を誇っています。古くから日焼けや火傷、切り傷など皮膚トラブルの治療に欠かせない有用植物として世界中で利用されてきました。花をハーブティーにしたものには、胃の炎症を抑えるのにも効果があるといわれています。食用花の背景には、花を食することで「花のように美しくなりたい」という女性の願いが込められています。花にはリコペンやルテインなどのカロテノイドのほか、フラボノイドが含まれています。これらの有効成分により美しく健康になれることが、古くから知られていたのかもしれません。
 
食用花の産地
「花の町」として知られる南房総市千倉町で栽培された食用花です。
食用花は害虫の少ない冬季に栽培が適しており、霜が降りてしまうと栽培できないため、南房総は栽培に適した気候といえます。ミネラル豊富な海水を生かした土づくりも特徴です。


2. 金仙花エキスに含まれる主要なポリフェノール

キンセンカの水溶性抽出物には、イソラムネチン(メトキシケルセチン)配糖体であるチファノシド、ナルシシンが主要なフラボノイドとして検出されました。イソラムネチンは抗酸化作用の強い物質で動脈硬化予防、循環障害、皮膚老化予防、抗炎症作用、皮膚再生作用、脳代謝改善作用さらに血管収縮作用、止血作用もあります。
 他の有効成分としては、保湿成分ベタインが多く含まれる(4.5%)ことも分かりました。


3. 有効性情報と期待される効果

 

有効性情報
・ラジカル消去
・過酸化脂質生成抑制
・メラニン産生抑制1)
・チロシナーゼ阻害
・おむつかぶれ改善2)
・抗炎症3)
・創傷治癒4)
・コラーゲン産生促進
・収れん
 

期待される効果
・抗酸化
・抗光老化
・美白
・抗皮膚炎
・しわたるみ改善
・皮脂 毛穴
 

1) Xuan SH et al. Photochem Photobiol. 95 860-6 (2019)
 Antimelanogenic and antimigration properties of the ethyl acetate fraction of Calendula officinalis flowers on melanoma cells.
2) Sharifi-Heris Z et al. Dermatol Ther. 31 (2018)
 Comparison the effects of topical application of olive and Calendula ointments on Children’s diaper dermatitis: A triple-blind randomized clinical trial.
3) Preethi KC et al. Indian J Exp Biol. 47 113-20 (2009)
 Anti-inflammatory activity of flower extract of Calendula officinalis Linn. and its possible mechanism of action.
4) Nicolaus C et al. J Ethnopharmacol. 20 94-103 (2016)
 In vitro studies to evaluate the wound healing properties of Calendula officinalis extracts.
 


4. 金仙花エキスの美白作用 -in vitro-

<試験方法>
チロシナーゼ活性阻害試験:メラニン合成酵素チロシナーゼに対する阻害効果を、ドーパからドーパクロームの酵素生成物の量で測定
試験濃度:20μg/mL

<結果と考察>
金仙花エキスはチロシナーゼ活性を阻害しました。チロシナーゼはメラニン産生に必須の酵素です。紫外線などの影響で活性化し、色素細胞中でチロシンというアミノ酸から段階を経てメラニンになる際に作用します。シミなど色素沈着のある肌で活性化しています。


5. 金仙花エキスのコラーゲン産生促進作用 -真皮線維芽細胞-

<試験方法>
真皮線維芽細胞を24時間培養。その後、金仙花エキス含有EMEMを加え24時間培養し、ELISAで定量
試験濃度:80μg/mL

<結果と考察>
金仙花エキスは線維芽細胞のコラーゲン産生量を増加させました。これにより、皮膚のしわ・たるみの改善が期待できます。


6. 金仙花エキスの抗酸化作用

<試験方法>
ラジカル消去試験:DPPHラジカルの消去能を測定 
過酸化脂質生成抑制試験:リノール酸が酸化してできる共役ジエンを測定
試験濃度:8, 80μg/mL

<結果と考察>
金仙花エキスはラジカル消去活性と過酸化脂質生成抑制活性を示しました。酸化はコラーゲンの分解や架橋形成、炎症反応にもつながり、しわ、たるみ、しみの原因となり、皮膚老化の一番の原因とも言われています。DPPHラジカルの消去作用によって抗酸化活性の指標とすることができます。金仙花エキスは紫外線暴露により生じるROSを消去することにより光老化抑制効果が期待できます。


7. 金仙花エキスの抗糖化作用

<試験方法>
アルブミンに検体溶液を添加し60℃、48時間インキュベート
試験濃度:56μg/mL(αリポ酸 7ug/mL) 

<結果と考察>
金仙花エキスは糖化タンパク質生成抑制作用を示しました。
タンパク質の糖化は終末糖化産物(Advanced Glycation End products: AGEs)の生成へと至り、皮膚へのAGEs蓄積は肌の透明感を低下させたり、しわやたるみの原因となることが分かっています。皮膚の糖化は、皮膚老化原因の3割を占めているともいわれています。


8. 金仙花オイルの紫外線ダメージ毛改善作用

ダメージ毛に金仙花オイル(大豆油基剤)を塗布し、ソーラーシミュレーターで疑似太陽光を照射。
その後、中性洗剤で洗浄し、乾燥させてから測定。
 

 
太陽光照射により、無塗布の毛髪の光沢は有意に低下し、摩擦係数は上昇しました。大豆油に浸漬した毛髪では両パラメーターともに非処理と同レベルでしたが、大豆油基剤の金仙花オイルでは大豆油よりも有意な毛髪改善効果が見られました。
 


9. 製品情報

原料情報
・千葉県南房総の無農薬栽培の食用キンセンカ(金仙花)の花
・表示名称:トウキンセンカ花エキス
・INCI名: CALENDULA OFFICINALIS FLOWER EXTRACT
・中文名称:金盏花(CALENDULA OFFICINALIS)花提取物

安全性情報
・24時間閉塞パッチテスト:刺激性なし
・SIRC細胞を用いた眼刺激性試験:刺激性なし
・ROSアッセイによる光毒性試験:陰性



※本資料の著作権は出典が明記されているものを除き、原則、株式会社サティス製薬に帰属します。目的と方法を問わず、本資料の一部または全部について無断で複写、複製、引用、転載、翻訳、貸与等を行うことを禁止します。本資料は原料技術資料であり、本資料で紹介している表現は、各種法律に違反しないことを何ら保証するものではありません。