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キャビアエキス

 
3億年生き続ける古代魚、国産チョウザメの生命力
  ~キャビアエキス~2019.07.03

貴重で高品質な宮崎県産の養殖キャビア
生きた化石、チョウザメの生命力を宿した卵
保湿エイジングケア原料


1. キャビアとは

チョウザメの卵を塩蔵したキャビアは、“黒いダイヤ”とも呼ばれます。キャビアを初めて食べたペルシャ人は、「力の塊」を意味する「Chav-Jar」と呼んでいました。キャビアは経験的にも栄養素が豊富であり、力の源であることが知られていました。
また、チョウザメの卵は川の小石や水草に付着して成長するので、水中で高い粘着性を示します。

チョウザメ
チョウザメ科(蝶鮫、Acipenseridae sp.)は、チョウザメ目に分類される科。3億年以上前のデボン紀から生き残っている、いわゆる古代魚とされる分類群の1つです。硬骨魚類に属してはいますが、骨格の大半は軟骨で構成されています。チョウザメという名称はその形状がサメに似ていることからついたものであるものの、まったく別の系統です。サメにはない腎臓を持っているので、肉はアンモニア臭くありません。

別名「ロイヤルフィッシュ」、「エンペラーフィッシュ」とも呼ばれ貴重品として取り扱われてきた魚です。チョウザメは40~70年生きるとされ、中には100年以上生きる個体も存在するとのことです。非常に生命力が旺盛な魚なため、チョウザメやその卵であるキャビアは、不老長寿・滋養強壮に効果が高いといわれています。
 世界的希少魚種であり、全種がワシントン条約附属書ⅠまたはⅡに掲載されており、野生か養殖かにかかわらず、チョウザメ、キャビアおよびそれら関連製品の国際取引には輸出国政府の発行する輸出許可書が必要となっています。

産地
宮崎県水産試験場はチョウザメの養殖に関する研究に1983年から取り組み、地方自治体の水産試験場で初めてシロチョウザメ(Acipenser transmontanus)の人工繁殖に成功しました。このため、国産キャビアにおいて最も経験・知見が蓄積されています。また、温暖な宮崎県はチョウザメを成育するために適した気候でもあります。ジャパンキャビア株式会社(宮崎市)の「宮崎キャビア」を使用しています。


2. 有効性情報と期待される効果

 

有効性情報
・アミノ酸
・保湿持続
・コラーゲン産生促進
 

期待される効果
・保湿
・しわたるみ改善
・くすみ改善
 

 


3. キャビアエキスに含まれる主要なアミノ酸 -LC-MS-

キャビアエキスには、リシン、アルギニン、プロリン、セリン、アラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、ロイシン、イソロイシンが主要なアミノ酸として含まれていました。
コラーゲンなどのタンパク質の構成分子としてのリシンとアルギニン残基は糖化反応を受けやすく、AGE化して線維間架橋を形成し、そのためコラーゲンは可動性を失ってしまいます1)。一方、遊離のリシンとアルギニンは、自身が糖化・カルボニル化されることによって、タンパク質を保護することが考えられます2)。タンパク質の糖化とカルボニル化は肌の老化に大きく関わっています。
セリン、アラニン、アスパラギン酸は皮膚の天然保湿因子NMFの主要成分です。NMFは皮膚の3大保湿因子の一つですが、これらのアミノ酸は植物には必ずしも多い成分ではないため、キャビアエキスは生体適合性の高い原料といえます。
プロリンはコラーゲンを構成する主要アミノ酸ですが、外因性プロリンが皮膚のコラーゲン産生とコラーゲン繊維の修復に寄与することが報告されています3)。

<参考文献>
1) Fisher GJ et al. Nature 379 335-339 (1996)
 Molecular basis of suninduced premature skin ageing and retinoid antagonism.
2) Iwai I et al. J Soc Cosmet Chem Jp. 42 16-21 (2008)
 角層タンパク質のカルボニル化による肌透明感の低下
3) Szoka L et al. Mol Cell Biochem. 435 197-206 (2017)
 Exogenous proline stimulates type I collagen and HIF-1α expression and the process is attenuated by glutamine in human skin fibroblasts.


4. キャビアエキスの保湿作用

<試験方法>
検体溶液を直接皮膚に塗布。その後ペーパーでふき取り、塗布部の水分測定
塗布前の水分量を100として塗布後の水分増加率を算出
検体:1%キャビア抽出物含有溶液、プラセボ溶液

<結果と考察>
キャビア抽出物含有溶液の塗布は、プラセボ溶液より角層水分量を増加させました。キャビアに含まれるアミノ酸や多糖類などが関与していていると推測されます。


5. キャビアエキスのコラーゲン産生促進作用 -真皮線維芽細胞-

<試験方法>
真皮線維芽細胞を24時間培養。その後、キャビアエキス含有EMEMを加え24時間培養し、ELISAで定量
試験濃度:2μg/mL

<結果と考察>
キャビアエキスは線維芽細胞のコラーゲン産生量を増加させました。これにより、皮膚のしわ・たるみの改善が期待できます。


6. 製品情報

原料情報
・国産(宮崎市)養殖シロチョウザメ
・表示名称:キャビアエキス
・INCI名: Caviar Extract
・中文名称:鲟鱼子酱提取物

安全性情報
・24時間閉塞パッチテスト:刺激性なし
・SIRC細胞を用いた眼刺激性試験:刺激性なし
・ROSアッセイによる光毒性試験:陰性



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