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天然植物エキスを用いた防腐技術2016.09.13

化粧品の防腐について

化粧品の防腐性を保つことは、お客様に安心して製品をお使いいただく上で非常に重要な課題となります。化粧品の防腐とは、製造器具の殺菌洗浄や製造環境の清潔さ、作業従事者の心構え、容器の洗浄など、製造工程で生じうる微生物の混入を最小限に抑えることも含んでいます。これらについては、生産部で組織される衛生管理部門により徹底して管理されています。一方、化粧品自体に適切な防腐性を与えることは、お客様が製品を使用する過程での微生物混入による腐敗を防ぐために必要となります。このことに関しては研究開発部門の仕事となります。弊社では、従来の防腐剤を用いない新しい防腐技術についての研究を行い、より安全性の高い製品開発を目指しています。

これまでの防腐剤

防腐剤として最も広く用いられているパラベンには、メチルパラベンやプロピルパラベン、ブチルパラベンなど様々な種類があり、後者のものほど抗菌力が強くなります。数種類を組み合わせることで幅広い微生物に対して効果がありますが、パラベンにはアレルギーを引き起こす可能性などがあるため、現在の全成分表示以前には表示指定成分として表示が義務付けられていました。パラベンの安全性についてまだはっきりしないこと、旧表示指定成分であること、合成系防腐剤であるなど様々な理由により、パラベンを用いない、いわゆるパラベンフリーの製品を求める声が増えています。パラベン以外にもフェノキシエタノールや1,3-ブチレングリコールなど防腐効果を示す成分はいくつかありますが、いずれもパラベンに比べると防腐力が弱く、効果を得るためには高配合が必要となり、刺激性の問題も生じます。

天然植物エキスによる抗菌

そこで目をつけたのが植物エキスのもつ抗菌作用です。植物には古くから薬草として用いられているものもあり、中には強い抗菌力を有しているものもあります。また、普段食物として摂取している植物から得られるエキスにも、抗菌力の存在しているものがあります。植物は人間とは基本的な構造が大きく異なるため、狂牛病や鳥インフルエンザのような人間に感染する可能性のある病気がほとんどない、ということも植物を利用する大きな理由となります。また、植物エキスは防腐剤として識別されることがないため、防腐剤無添加とすることができるのも大きな魅力です。

サティス製薬の技術

これまでの研究により、今まで抗菌性が認められていなかった植物エキスをいくつか組み合せることで、新たに抗菌効果を生み出すことに成功しました。この技術を製品に応用すべく、現在さらなる研究をつづけています。天然系高分子を用いた化粧料開発技術やその他弊社の独自技術を組み合すことで、非常に安全性の高い製品が開発されると期待されます。